”AIとの協業”:NVHエキスパートの未来

AIによる自動車音質の革新(約26分間)

JSAEシンポジウムで講演してきました。
AIを活用した自動車音の話として
ー 従来のルールベースの限界を打ち破る機械学習
ー 画像認識AIの音質評価の応用
ー ”フェラーリフラワー”
ー シン・オンシツヒョウカ・アウフヘーベン:Masking EYE
ー プロジェクト”EngineSound GPT”
ー AI検証の未来図(SFの世界を参考)
という流れで話しました、
”AIとの協業”の未来をお伝えしたいという意図で話してきました。

AIの危険性は色々な形で報じられています。
ただ、ここでは視点は少し異なります。
NVHエキスパートの関わり方、つまり開発支援AIの場合は
専門的知識が常に重要であり
AIに仕事が奪われるようなことは無く

・AIの算出する解の検証
・AIを用いて従来の手法では思い付かないような解決案の発見

を判断するNVHエキスパートの重要性が、AIが進化するほど
増すはずです。

例えば、AIが進化し誰でも次期車両NVHの技術設定やモデル
推測ができるようになり、NVHを何も知らない部署の人が
AIの答えを鵜呑みにして車両開発したら、クレームの山だったと
いうことになりかねない。
将来はAIが算出した解を判断できない人でも
NVH開発できてしまう危険性があり、そのAI単独依存の車は
どこか歪んだものになるはず。
機械学習の成り立ちを考えると良い答えも
悪い答えも生み出す諸刃の刃ですので。
ですので、”AIとの協業”です。
以上、
NVHのエキスパートの重要性を再発見した2023年の研究報告でした。